最近韓国では「YOLO」や「YOLO族」という言葉が広まっています。
私がYOLOという言葉に初めて出会ったのは、Mnetの超大型KPOPプロジェクトである소년24(少年24)のユニットイエローの歌”YOLO!”でした。
私は完全ににわかファン(公演は何回か観に行きましたが❤)だったので、少年24についての説明は割愛させていただきますね…笑
このYOLOという言葉、私も初めて目にする言葉で、さっそく検索サイトNAVERさんにお尋ねしたところ…
ある記事のある一節がとても印象に残ったので紹介します。
오늘날의 욜로족은 ‘꿈꾸는 세대’다. ‘우리에게 내일은 없다. 그러나 우리에겐 현재가 있다!’고 외치며 주어진 지금 이 순간을 거리낌 없이 즐기는.
訳:今日のYOLO族は’夢見る世代’だ。’私たちに明日はない。しかし私たちには現在がある!’と叫び、与えられた今この瞬間を心置きなく楽しむのだ。
【引用元:‘욜로(YOLO)족’으로 살기|SRT매거진】
(↑韓国語学習者さんはぜひ!)
私たちに明日はない。しかし私たちには現在がある!
なんかグッときた。
さすがに「明日はない」とは思わないけど。でも「現在(イマ)’を生きている」のは確か。
うん。このYOLOって興味深い。気になる。
というわけで今日は、そんな「YOLO」という思考について考えてみたいと思います。
Contents
YOLOとは
初めて聞いた方は何のことを言っているのか見当もつかないと思います。(私もそうでした。)
YOLOとは、You only live onceの頭文字をとったもの。
「人生一度きり」という意味です。
この言葉、実はアメリカで生まれたのだそう。
カナダの人気ラッパーDrakeの歌<The Motto>の“You only live once: that’s the motto nigga, YOLO”という歌詞が由来だと言われています。
その後、オバマ大統領が2015年2月に健康保険の改革案である「オバマケア」への加入を促すために作った動画にも「YOLO」という言葉が登場し話題となりました。
動画内でオバマ大統領自身が「YOLO man」と言っています↓
【引用元:YouTube】
韓国でトレンドとなったYOLO
アメリカで生まれた「YOLO」という言葉。
韓国でトレンドになったきっかけは何だったのでしょうか。
それは韓国で放送されたtvNのテレビ番組「花より青春 アフリカ」でした。
2015年から2016年にかけて韓国で大ヒットしたドラマ「応答せよ1988」。
韓国好きならほとんどの方がご存知であろうこのドラマに出演していた若手俳優4人が、アフリカを旅する番組が「花より青春 アフリカ」です。
この番組内でリュ・ジュンヨルが、ひとりで旅をしている外国人女子大生に出会ったときのことを語っています。
「女性一人で旅行をするってカッコイイねと言ったら、yoloという話をしてくれたんです。」
「YOLO You Only Live Once」
「私たちの人生はたった一度きりだから…」
もっと見たい方はこちらの動画をどうぞ!↓
≫Unplaned trip-Africa Yolo! 쌍문동 청춘! 굿바이~ 160401 EP.7
この番組で「YOLO」という言葉はひとつの大切なキーワードとなり、これをきっかけに韓国でも「YOLO」という言葉が広まったと言われています。
新しいライフスタイル「YOLO族」ってどんな人たち?
この「YOLO」という言葉を受けて韓国では最近「YOLO族(욜로족)」という人たちが増えています。
検索サイトNAVERで”욜로”と検索してみるとこんな説明が。
【引用元:‘욜로’ | NAVER지식백과】
訳してみるとこんな感じ。
YOLO(ヨロ)
[要約] 現在の自分の幸せを1番に重視して消費する態度
’人生は一度きり’という意味のYou only live onceの頭文字をとった言葉として現在の自分の幸せを1番に重視して消費する態度のことを言う。未来または他人のために犠牲になるのではなく、現在の幸せのために消費するライフスタイルだ。
YOLO族は自分の家の準備や老後の準備よりも、今目の前にある暮らしの質を上げるための趣味生活や自己啓発などにお金を惜しみなく使う。これらの消費は単純に物欲を満たすことを超え、自己の理想を実現するための過程にあるという点で衝動買いとは区別される。
なるほど。
簡単に言うとYOLO族=「今を楽しく!今を大切に!生きる人たち」ですね。
韓国にYOLO族が増えている理由
ではなぜ韓国でYOLO族が増えているのか。私なりに考えてみることにしました。
①学歴社会、受験戦争に対する反発
韓国社会といえば「学歴社会」、「受験戦争」を思い浮かぶ方々も少なくないと思います。
私が見ても、全世界の高3生の中でもとびぬけてストレスを受けているのが韓国の高3生なんじゃないかと思うくらい。
良い大学に入って大手企業に就職するのがいわゆる「勝ち組」だという雰囲気がものすごく強い。
でも良い大学に入ってから待ち受けているのは「超就職難」という現実。
将来を見据えて、自分の未来のために頑張ったのに、結局それが報われるのはごくわずかな人たち。
そんな競争社会に疲れ、限界を感じ、「それなら今を楽しく大切に生きたい」という考えを持つようになったYOLO族も多いのではないでしょうか。
②個人の発信が受け入れられ、個性が大切にされる社会
スマホやインターネットを通じて誰でも多くの情報を自由に手に入れることができる時代。
ということは、自分を「発信」することもできるということ。
その代表としてユーチューバーやブロガーなどの登場が挙げられます。
こういった社会では何より個人の個性が大切にされます。
一昔前までは若者の憧れの対象が「大学はソウルにある有名大学」「就職は大手企業」「英語が堪能」みたいな人だったのが、最近では「面白い人」「共感できる人」「画期的な人」「創造的な人」のような自分の個性を表現している人にシフトしているように思います。
そして自分の個性を表現している人ってやっぱり今を楽しく生きてる。
勉強したくもない英語を、保証のない未来の自分のキャリアのために無理やり勉強するんじゃなくて、自分を発信できる世界を広げたいから英語を勉強するとかね。
そういう人たちの考え方や生き方に触れて、憧れを持つ人が増えたことが同時にYOLO族の増加にもつながったんだと思います。
おわりに
私はものすごく「今を楽しく生きたい」タイプだし、「自分の人生なんだから後悔せずに生きたい」し、自分の経験のための出費や挑戦は惜しまないタイプなので完全にYOLO族だと思います笑
ただひとつ誤解してほしくないのは、有名大学に入って大手企業に入って働いている人を決して否定しているわけではないということ。
「今を大切に生きる生き方」は人それぞれ。
それがどんな形であるかはもちろん人によって異なりますし、会社勤めが肌にあっている人やそこで自分の生き方を確立している人はたくさんいます。
生き方に答えなんてない。
でもひとつ確実に言えるのは、どんな生き方でも「自分が納得のいく今」を生きないと「納得のいく未来」は来ないということ。
今、自分が納得したことをやらないと、たぶん未来で後悔する。
人生一度きりだもん。You only live onceだよ。
将来困らないようにとか、将来のためにっていうのも大事だけど、私はそれ以上に今この瞬間の自分のほうが大事。
私は絶対に自分の人生に後悔したくないので、やりたいことは全部やってから死にたい。
皆さんはYOLOという考え方、どう思いますか?
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