先日、「韓国 フリーランサー」で検索したら、面白い記事に出会ったので紹介しようと思います。
お隣の国「韓国」では現在フリーランスの数が国内労働力の3割にものぼると言われています。
この状況を盛り上げているのは、ここ数年突如として現れた「YOLO族」、そして新しい考え方を持つ若者世代です。
【引用元:韓国のフリーランス・副業者の実態。新しい考え方と国内労働力の3割に達する副業者フリーランス|THE LANCER 】
いや。フリーランスの数が国内労働力の3割ってすごくないですか?
10人に3人はフリーランサーとして活動してるってことでしょ。
ちなみに日本におけるフリーランサーの割合は全体の1割だと言われています。
今日は韓国でフリーランスという働き方が急増している理由について、韓国に住む者の目線で考えてみようと思います。
Contents
韓国でフリーランスが急増している理由
①厳しい競争社会に疲れる若者たち・YOLO族の登場
去年の11月に、こちらのブログである記事を書きました。
☟それがこちらの記事☟
最近韓国ではYOLO族と呼ばれる人たちが増えています。
YOLOとは「You Only Live Once」の頭文字をとったもの。
「人生一度きり」という意味です。
韓国の受験戦争や就職難は、世界的にも有名です。
また、就職してからも福利厚生の問題や異常な残業問題なども目立ちます。
必死になって勉強しても、結局はその努力が報われない社会。
だから、みんな生きていくのが精いっぱいで、結婚からはどんどん遠ざかり、子どもを産まない人も増える一方です。
だったら、今この瞬間を自分の好きなように生きよう。
自分が好きな仕事をして、自分の働き方やライフスタイルは自分で確立する。
このような考え方のYOLO族たちが先頭に立って、韓国のフリーランス社会を引っ張っているのだと思います。
ただ、忘れてはいけないのが、フリーランスだからと言って「会社勤めよりも楽」とは限らないということ。
働き方はすべて自分で決めて自分で管理するので、会社勤めの人よりはるかに多く働いている人もいます。
必ずしも
フリーランス思考=YOLO
にはつながらないかもしれませんが、ここ最近の韓国の「働き方に対する考え方の変化」は、少なくともこの現象に関係していると思います。
②国家・国民のITリテラシーが高い
ご存知の通り、韓国はITリテラシーが高い国として有名です。
私が1番最初に韓国に留学した2011年を振り返ってみても、日本ではまだ大半の人がガラケーを使用している中、韓国ではほとんどの人がスマホを使用していました。
しかもカフェや飲食店にWi-Fiがあるのは当たり前。その環境に衝撃を受けたのを今でも覚えています。
とにかく最先端の電子技術を取り込むスピードが速く、それに伴って国民の意識も高い。
みんな新しいもの大好きだし、良いと聞けばすぐに使う。
また、PC방(日本のネットカフェのようなもの)の普及率も高く、小さい時からパソコンとかネットに触れているから、それはもうみんな普通にできるんよ。ちゃちゃちゃっと。
パソコンを使った作業やWEB関係の知識は基本的に習得済みの人も多く、すでに持っている知識+新しい知識や技術を磨いて、自分の力で食べていこうとする人が多いのも頷けます。
就職すること前提で、デザイナーやプログラマーの養成から就職斡旋までを請け負ってくれる学校や塾も多いので(しかも費用は国が支援)、そういう制度を利用する人も多いんだそう!
このような背景も、フリーランスが増加している理由の一つだと言えます。
③街中にあふれるカフェやコワーキングスペース
これはあくまで環境的な側面ですが、韓国はとにかくカフェが多い!!!
カフェの隣にカフェ。その筋向いにもカフェ。そんなの日常茶飯事です笑
それに加えてカフェにはWi-Fiやコンセントも完備。
こりゃもうフリーランサーにとっては最高の環境っス!!うっす!!(誰)
日単位、月単位で契約できるコワーキングスペースも多いので、フリーランスにとってありがたい環境が当たり前のように整っています。
④新しい物好き・流行はいち早く先取りしないと気が済まない国民性
また、韓国に住んでいると、流行の移り変わりの目まぐるしさに、軽く息切れ気味になるときがあります笑
去年の流行りは、今年はもう通用しません。
気が付けばどこからともなく「流行のアイテム」が登場し、光の速さでみんなそれを持っている。
「これ良いよ!おしゃれ!かっこいい!」って噂になれば、みんなが右にならえでそれを持ちます。
日本みたいな「個性の尊重」ってあんまりないな。いや悪口とかじゃなくてね!
こういう流行りに敏感な国民性も、フリーランスの増加にかなり影響してるんじゃないかなーと思います。
フリーランサーとして働いている身近な存在を見て「何それ私もやってみたい」的なね。
⑤自分の働き方や未来について考える時間が多い
韓国は軍隊制度があるし、休学も当たり前のようにするので、大学生でいる期間が男女ともに日本より長いことが多いです。
休学している間に英語やWEB関係の塾に通ったり、ボランティアや対外活動などの学外での活動を活発に行ったり、アルバイト等をしてお金をためたり…
人によって様々ですが、「学生」のうちに色々な経験やスペックを積むのが、もはや当たり前になってきています。
また、これと同じような現象が、大学を卒業してすぐの「新卒生」たちの間にもよく見られます。
学生のうちに内定をもらう日本の就職制度とはちょっと違って、韓国では卒業した後に就活をする人も多いです。
ですが、なにせぶち当たるのは就職難という壁。
就職活動をしている間に起業する方向に転換したり、とりあえずフリーランサーとして活動してみたりする人もいます。
ただ、基本的にこれらの背景にあるのは「良い会社に就職するため」という考え方。
フリーランスが増えている理由として当てはまるかどうかはわかりませんが、経験やスペックを積みながら「自分の働き方について考える時間が多い」ということは言うまでもないと思います。
⑥起業する人の数が圧倒的に多い
なんかよくわからんけど、韓国は起業する人がすごく多い。
起業するにあたってのシステムとかは私も詳しくないんですが、企業に対する考えは日本よりはるかに開けている感じ。
大学でも、起業すると単位になるところもあるらしくて(私の通っていた国民大学もそういうのあって、トウミのお兄さんサラッと起業してた!俺、最近起業したんだよね^^ってwwwwww私は目が点よ!!!!)
トウミ(도우미):ここでは外国人留学生の留学生活を助けてくれる人のこと。いわゆるバディ。
だから、自分にある程度の技術とか売り込み能力とかあれば、どんどん起業しちゃう。
で、自分の会社でやり切れない部分はどんどんフリーランスの人たちにアウトソーシングする。
成功するにはもちろん相当な努力と工夫が必要なんだろうけど、「とりあえず起業」みたいな行動力と瞬発力の高さ、自分でため込まずに外注する潔さは見習うべき部分だなあと感心します。
ゆくゆくは起業する計画で、その前にフリーランサーとして経験や実績を積み、人脈を広げておくというパターンも多いでしょうね。
まとめ
冒頭でご紹介した記事にもあるように、最近ではフリーランスが急増していることを受けて、フリーランサーたちが安定して働ける環境づくりのために手を差し伸べようとしている人も増えているんだそう。
通勤時に満員バス&満員電車に乗る時間が長すぎて体調を崩し、環境を変えられないのなら自分の働き方を変えようとフリーランサーに転身した身としては、今後の国内の動向がものすごく気になります。
私もこれから先またどこかの企業で働くかもしれないし、この先もずっとフリーランサーとして働くかもしれない。
未来のことはわからないけれど、どんな時でも自分を大切にできる働き方を探していこうと思います^^
そして私だけではなく、韓国でも日本でも、多くの人が「自分が一番幸せになれる働き方」を見つけられたら良いなと思います。
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